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●音の取り込み(音声波形をそのままコンピュータに取り込む =
"デジタルサンプリング")
以前学習したデジタル化の手法により、音データをコンピュータに入力・格納する。デジタルサンプリングを用いれば、音楽・声・ノイズ等色々な音をそのままとり込むことができるのだが、コンピュータの記憶資源を大量に消費する欠点もある。たとえば、41KHz / ステレオ / 16ビット の条件(CDと同じ音質・品質)でサンプリングすると約
10 秒で1.5Mbytes(フロッピーディスク1枚強)になってしまう。Web ページで音声データを使用するためにはサンプリング条件の調整と圧縮等の処理が求められる。
Windows 95 での音の取り込み
(マイクが接続されている Windows95 マシンを使用して、)[スタートボタン]
-> [プログラム] -> [アクセサリ] -> [マルチメディア] とたどり 「サウンド レコーダー」を起動する。
録音ボタン(赤い丸が付いているボタン)を押すと録音(音声のコンピュータへの取り込み)が始まる。
マイクに向かってしゃべってみましょう。
実際には、事前に録音(マイク)の音量を確認・調整しておく必要がある。調整には編集メニュー内の[オーディオのプロパティ]
を選んでおこなう。
オーディオのプロパティ内の録音音量のスライダーを調整し、録音・再生した結果が適当なレベルになるように調整する。
サウンドレコーダーは[優先する音質]の項目で、サンプリングレートを設定するので、これも適当に設定しておく。
"電話の音質" -> "ラジオの音質" -> "CDの音質" の順にサンプリングレートが高くなる(音質がよくなる)が同時に必要ファイルサイズも増える。Web
ページでの利用であるのなら、"電話の音質"でも十分である。
サウンドレコーダーで保存される形式は wav (Windows標準)になる。
Macintosh での音の取り込み
Mac で音声を取り込むにはいくつか方法があるが、ここでは Macromedia SoundEdit
16 を使ってみる。このアプリケーションはC31教室の中央の Mac にインストールされている。Macの場合には
AVモニター上部にマイクがあるので、別途マイクは必要無い。
次の項目を確認しながら実習を進めること。
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コントロールパネル「Sound設定」で音声入力等の選択を確認する。サウンド入力として通常は「マイク入力」を選択する。
ここで CD からの入力を選択すれば、音楽用の CD をコンピュータに入力することもできる。
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Sound Edit 16 のレベルウィンドウで、マイクレベルを調整する。 経験的には、ハウリングが起きない程度に大きめに設定するのが良い(量子化ビット数を有効に使える)ようだ。
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Sound Edit 16 のコントロールウィンドウで録音ボタン(赤い丸が付いているボタン)を押すと録音が開始される。
音声が取り込まれると、その波形が画面に表示される。
(レベルウィンドウやコントロールウィンドウなどで表示されていない画面があれば、ウィンドウメニューから選択し表示する。)
Sound Edit 16 は音に対して様々な効果を与えることができる。これは結構楽しいし、その効果を目で確かめることもできる(エコーがかかるということはどういうことか・・・等)。
以下は私の「こんにちは」の声の波形である。
Sound Edit 16 は種々のファイルの保存形式を選択できる。とりあえず、wav
形式で保存しておく。
サンプリング音のデータは、テキストやグラフィクス等に比べて、情報量・内容の割にはかなり大量にコンピュータ資源(メモリ・ハードディスク容量)を消費することに注意。
→ 実際には「マルチメディア」は言葉以上に大変(?)なことなのだ
●MIDI(Musical Instrument
Digital Interface)について(演奏データを取り込み再生する手法)
DTM(デスクトップミュージック)
いかにも「コンピュータ的な音」ではなくて、もう少しましな「音楽」を楽しみたいと思うこともある。DTMは手軽に(プロ級の)音楽を楽しもうというものである。
もちろんコンピュータを用いて音楽を演奏させる。このとき必要な機材は、
-
コンピュータ本体(ハードウェア)
-
音源モジュール(通常はハードウェアだが最近はソフトウェアで再現させることも可能になっている)
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シーケンスソフトウェア(ソフトウェア)
である。コンピュータと音源の間は MIDI というプロトコルで接続・制御されている。MIDI
はコンピュータを使った音楽データをやり取りする規格である。ヤマハ・ローランドが提案し、現在では、国際的な規格として普及している。
MIDIは、デジタル符号により音の高さ強さなどをデータ化し楽器の演奏を再現しようとするものであり、音の波形をそのままとり込むものではない。よって、
-
楽器ではない音・声などの再生は向かない(基本的にできない)
-
同じ長さの音楽をデジタルサンプリングする場合に比べて 1/100 程度にファイルサイズを押さえることができる(→
Webページ向き)
である。
音源
(通常は)パソコン内蔵のサウンド機能では再現できる音の種類が限られるので、それを補うための機材である。
C31教室で、足元に白いスピーカが設置されているMacに音源が接続されている(黒いボックス)。
シーケンスソフトウェア
MIDI 楽器等を使ってデータの記録、編集、再生を行うソフトウェアのこと。
パソコンで MIDI 音楽を作成する際にも必要となる。
MIDIファイル
MIDI規格に基づき作成されたファイルのこと。通常は ".mid"という拡張子をもつ。また、".smf"(スタンダードMIDIファイル)の場合もある。
著作権との関係
色々と面倒で難しい問題が存在している。基本的には音楽は「著作物」であるから無料で使用することはできない・・・。個人で作曲したデータを掲載することは歓迎されることであるが、それ以外の曲データを勝手にホームページに掲載することは論外である。
ただし・・・、現在は法律の整備が不十分な点もあり、「実験・試験」目的でホームページ・掲示板等経由でデータを手に入れることは難しいことではない。
●シーケンスソフトウェア
残念ながら私には音楽のセンスがない。・・・ここの説明もかなりいいかげんになっている。
ここでは、Mac版 Singer Song Writer Lite ( SSW )を使用する。C31教室の音源が接続されているMac
にインストールされている。SSWを使うことにより、MIDIファイルの再生・編集・録音・作成等が可能となる。
下は SSW で曲を再生中の画面。わかりにくいかもしれないが、各ゲージが振れ・キーボードが押されている。ミキサーウィンドウには同時に発声可能な音声トラック(ここでは32音)が並んでいる。
MIDI楽器の演奏を録音してみる。録音するトラックを選び、ボタンを的確に押すことにより演奏した曲をコンピュータに取り込むことができる。
楽譜(スコア)に音符をならべることにより曲を作ることもできる。この画面は、[ウィンドウ]
-> [スコア エディタ] で出すことができる。
●Web ページでの利用
Webページ用の音楽・音声フォーマット・・・最近は色々なフォーマットを再生できるようになった。
Sun ワークステーション audio 形式 ( .au )
なるべく多くのプラットフォームでの再生を望むのであれば、8ビット/モノラル/8KHz
での au ファイルが良い
Microsoft Windows 形式( .wav )
Apple Macintosh 形式( .snd, .aiff )
その他(MIDIファイル, MP3 ファイル)
どのフォーマットを利用すべきかには(私は)特にこだわらない(伝統的なHTMLファイルと違い音声・動画データはまだまだ発展途上の部分が残されているため)。ここではとりあえず扱いやすさの面から、
.wav ファイル形式を使用する(Webでの利用は可能な限り圧縮形式を使用する)。
Netscape や IE を使うのであればこれで問題無い。
ページ内での利用
通常のアンカーポイント( <a> )として
ハイパーリンクの跳び先として、音声データファイルを指定する。
ページへの埋め込み( <EMBED> )として
<EMBED src="test.wav" width=32 height=16 >
JavaScript を使用して
●音声合成と音声認識
Apple の "Text-to-Speech Software"
→ 視覚障害者への配慮
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egami@egamix.com