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<おまけ>

多様な環境に入り込んでくる花粉は、
その特徴的な形とその丈夫な性質か 
ら事件の物証として用いられていま 
す(爪垢、耳の穴の中、毛髪、衣服、
靴底に付着した土の中に入ります)。


1) オーストリアの殺人事件: 
 ウィ−ン郊外のドナウ川へ出かけた人の
 行方不明事件で容疑者の靴底に付着した
 土の分析から、その地域ではありふれた
 マツとハンノキの花粉が第三紀の胞子と
 ともに検出されました。このことから第
 三紀層が露出しているウィ−ンの南部が
 特定され犯行現場の発見につながりまし
た。               
2) ラオスで使用されたとする毒物疑惑、
 1980年代のラオスで多量の葉に黄色の
 染みが発見され、毒物使用の証拠とされ
 ました。その地域では軍によって化学毒
 物の Agent orange が使用されていた
 からです。しかし、付近の葉と岩石から
 収集された染みの分析により多量の花粉
 が検出され、ミツバチの大群による排泄
 物と判断されました。さらに、化学薬品
 による毒性はわずかであり、それも排泄
 物上で繁殖したカビによるものであるこ
 とがわかりました。

 

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