配列とは？

 
同じ大きさ(同じ型)をもつ変数をまとめて一つに扱う方法（データ構造）である

ちなみに・・・

• 違うデータ構造をもつ変数をまとめて扱うもの　 ---> 構造体
• 同じ物を違う名前・型で参照するもの ---> 共用体
　
他の言語・アプリケーションでは、「表」「テーブル」という言葉で紹介されることもある
→　MS Excel などの表計算ソフトは、空間的に敷き詰められた、データを格納できる変数・構造をもつシートからなっている
　
用語
　
• 配列

        →　データ構造の１つです
        →　主記憶上に連続して確保された同じデータ構造をもつ変数の集まり
　
• 配列名・配列変数名

        →　データ群を代表する名前、データ全体を指す名前
　
• 添字

        →　各データを区別・管理するための数値
        →　添字としては定数、変数、計算式などが許される
　
• 要素・配列要素

        →　配列中の個々の変数・データ
　
　
Ｃ言語での特徴・・・など
• 変数・及び変数宣言時に [ ] 付きで使用・定義されると、配列とみなされる。
• 配列は変数である(名前のつけ方対するルール、スコープ・記憶クラスのルールにも従う )。
• 配列はメモリー（主記憶）上に連続して準備・確保される。
• 配列要素は添字が 0 から始まる。よって、配列要素が3個の配列の添字範囲は 0, 1, 2 である。

変数に格納されたデータを用いて平均値を計算する例を考える。
ここでは、３つの数の平均を求めるプログラムを作成してみる。以下のように、{ a, b, c }の３つの変数が必要となる。
 

sample1.c

#include <stdio.h>  main( )  {         int  a = 60;        int  b = 75;         int  c = 55;         float ave;         ave = ( a + b + c ) / 3.0;         printf("平均は %f\n", ave) ;  }

平均操作が必要な対象、つまりデータが増えていったらどうなるだろうか？ 以下に、平均をとる数が６になった場合の例を示す。
 

sample2.c

#include <stdio.h>  main( )  {         int  a = 60;         int  b = 75;         int  c = 55;         int  d = 61 , e = 77 , f  = 83 ;         float ave;         ave = ( a + b + c + d + e + f ) / 6.0;         printf("平均は %f\n", ave) ;  }

さらに増えたら？・・・100, 1000・・・・こうした単純に変数を増やす手法でプログラミングすることは、スマートとは言えない。
そこで、配列が登場する。配列は型が同じである変数の束であり、基本的なルールは通常の変数のそれと同じである。
　
最初の例を、配列を使用して書き換えてみる。
 

sample3.c

#include <stdio.h>  main( )  {         int  data [ 3 ] ;        float ave;         data [ 0 ] = 60 ;         data [ 1 ] = 75 ;         data [ 2 ] = 55 ;         ave = ( data[ 0 ] + data[ 1 ] + data[ 2 ] ) / 3.0;         printf("平均は %f\n", ave) ;  }

変数の記述方式は文字数が増えて長くはなったが、 基本的な手法は変わっていない。変数が、
　

a  --> data [ 0 ]

b  --> data [ 1 ]

c  --> data [ 2 ]

と変化しただけだと考えて良い。
　
　
配列は更に配列要素が増えたときにその効果が顕著となる。
たとえば、平均を取る数が 100個あった場合の例を for 文を用いて表すと・・・。
 

sample4.c

#include <stdio.h>  main( )  {         int  data [ 100 ] ;    /*  100 個のデータ  */         int  i ;         int  total = 0 ;         float ave;  /*  データの初期化は今回は考慮しない */         for ( i = 0; i < 100 ; i++ ) {            total += data [ i ] ;        }         ave = total  / 100.0;         printf("平均は %f\n", ave) ;  }

もちろん、for 文(赤い部分は)

    total = data [ 0 ] + data [ 1 ] + data [ 2 ] + data [ 3 ] + ...... + data [ 98 ] + data [ 99 ] ;

という合計計算をスマートに書き換えたものである。

この例のように配列は「ループ構造と同時」に、より具体的には 「for 文のループ変数と同時」に使用されることで、データ処理等を簡素化することができる。

配列の次元について(空間からのアナロジー)

アナロジー(analogy):　類推

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