1999年度のマルチメディア論の授業は終りました。 この授業のページは参照用の資料として保存しているものです。最新の情報・資料は江上の授業ページで。 |
コンピュータの障害(その2) |
・事前テスト・検討の不備
新しいサービス・ビジネスの開始時
新システムの導入、新機能の追加
・障害の伝播
二重三重にバックアップされたシステムでの障害
待機システムへの切り替えに失敗
・機器の老朽化・耐用年数を超えての利用等
・(故意ではない)人為的なミス
基幹業務
24時間365日の無停止システムが要求される
さらに急変するビジネスに対応した新しいサービスが要求される
迅速に対応するためにテスト期間にしわ寄せがくる
・・・より障害が起きやすい状況が発生している
広域情報通信の影響
→ 人工衛星の障害
→ 地震などの広域にわたる天災
地域情報通信の影響
→ 通信線の障害
→ 停電事故
組織内の情報通信トラブル
→ 多種多様
個人
→ 多種多様
1998年のERP(業務パッケージ)被害額(MERIT の調査)
システム停止は1週間に平均 2.8時間
失ったコストは1時間あたり平均 3万5950ドル, 年間 503万ドル
・・・予想以上に大きい
日時1998年5月19日
影響
- 約80%〜90%のポケベルが使用不能
- 一部のラジオ放送がオンエアできなくなった
- ドップラー天候レーダーの情報配信に支障
トラブルについてトラブルが起きたときの連絡手段として利用されていたため(セキュリティおよびネットワーク管理にかかわる部分で)混乱が生じた
Galaxy4 の故障でたまたまポケベルサービスが影響を受けたが、ほかの衛星が故障したらテレビや電話等のサービスが停止したにちがいない
対策
- サービスを別の衛星に移した
- ラジオ放送をインターネットを利用して配信した
- インターネットや電波の利用を含めてバックアップ回線を検討
日時1998年12月8日
影響
- 停電・・・影響を受けたのは企業
- 空港、交通信号の停止、路面電車、地下鉄、ATMの利用停止
- Web関連企業、電子商取引企業などのサーバ機
トラブルについて
- 単純な人為的なミスとされている
- 半日ほどで復旧
- 1つの変電所が止まり、それが引き金となってドミノ倒しのように影響が広がった
- シリコンバレーの大半の企業は被害を免れた
- 「電力に依存している」ことの再確認
対策
- バックアップ電源の利用
- エリア外のバックアップ機器に切り替えた
日時1998年10月28日
影響トラブルについて
- 関西国際空港と東京航空管制部を結ぶ専用線
- 110,119番
- 銀行システム
- 株取引
- 専用線のため一般加入者電話への影響はなかった
- 中継設備に故障が発生
- NTT側の人為的なミス?
- だとすると損害賠償請求は?可能か?
→ 1984年の世田谷周辺のNTT通信回線断絶事故 → 東京高裁棄却 → ×
→ ユーザの対処としては ネットワーク障害用の保険
対策
- 回線の分散化(複数の通信会社の回線を利用できるようにしておくこと)
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