キーワード

構造
    →　全体を形づくっている種々の材料による各部分の組み合わせ

　
●構造体　（structure）
　
●構造体タグ名（構造体変数名）
　
●メンバ

個人情報を考えてみる
　
　　・住所　氏名　年齢　・・・
　　・身長　体重　・・・
　　・所属　年収　・・・
　　・趣味　・・・
　　・家族構成　結婚/既婚　子供は？　・・・
　
非常に多くの種類の情報が集まっている。これらの情報を１つのデータ型（たとえば整数型・文字型だけ）でまとめるのは難しい。
さらにこれらの情報はそれぞれがバラバラになってしまうのを避けなければならない。「体重」というデータは「誰の体重か」がわかるかどうかで意味や価値が違ってくる。
　
このように多種多様な情報（データ構造）をまとめて管理する必要がある状況下で構造体は力を発揮する
　

たとえば個人データベース（名簿）を作成する場合に 個人単位で一括して管理したいという要求

↓

構造体を使う

　
 

ゲームなどで、キャラクタ・自機・敵機・ミサイル・障害物の場所（2次元であればx,y）や状況を 一括して管理したいという要求

↓

構造体を使う

　
[Q] このようなまとめた管理が必要になることは意外と多いと思われる・・・身の回り事例を考えてみよ
　
　
構造体はC言語において’型’が違う変数の集まりをまとめて使用するやり方である

　

配列変数 array 　 array[0][0] array[0][1] array[0][2] array[0][3] array[1][0] array[1][1] array[1][2] array[1][3] <--- 同じ大きさ ---> <--- 同じ大きさ ---> <--- 同じ大きさ ---> <--- 同じ大きさ ---> 同じ「型」を持つ（たとえば int 型であれば全て int 型の変数の）配列要素の集まり

　　

構造体変数 struct 　 member1　　　　　　 member2 member3　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 member4 member5　　　　　　 違う「型」を持つ（もちろん同じであってもよい）メンバの集まり 変数・配列・ポインタ（・構造体）が混ざっていても良い

　
　
参考・・・
    Pascal　→　レコード型

構造体へのアクセス

構造体を使うときの考え方
　

これまでの変数の宣言・準備は

　　　型　　　変数名 　；

       例）        int  a;

構造体では・・・

　　　struct   構造体タグ名　　　｛　　メンバ　　｝　　変数名  ；　　　
　　　~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
　　　　この部分を新しい「型」だと考えることにしよう
　
      例)        struct  DATE_DATA   {  int yy;  int mm;  int dd; } x;　  /* 敢えて改行はいれていない */
　
構造体は「ちょっと複雑な型宣言が必要な特別な変数」と認識してもよい

　
構造体変数の準備
 

• 構造体タグ名とメンバ名・構造体変数を1度に定義する方法
  (「p.175 リスト8_5 の その２」のやり方)

　
　　struct　　構造体タグ名  { メンバ名 }　構造体変数名 ;
　
 

struct ADR_DATA {     int  code ;     char name[20];     char seibetsu;     char address[100];     char tel[12]; } data1, data2;

　　
• 「構造体タグ名とメンバ名」「構造体変数名」と2度に分けて定義する方法
  (「p.175 リスト8_5 の その１」のやり方)

　
　　struct　　構造体タグ名  { メンバ名 }  ;
　　struct　　構造体タグ名  構造体変数名  ;
　
 

struct ADR_DATA {     int  code ;     char name[20];     char seibetsu;     char address[100];     char tel[12]; }; struct ADR_DATA data1, data2;

　　　
どちらを使っても良い。この段階での手間はどちらもほとんど変わらない。

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